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平成26年第一回定例会における渡辺とも子の質問と文京区からの回答

(8)増え続ける医療費の削減の提案「広島・呉方式」に学ぶ

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質問 次に、増え続ける医療費の削減の提案です。

 厚生労働省は、2012年度に全国の医療機関に支払われた医療費が過去最高の38.4兆円になったと発表しました。団塊の世代が75歳を迎える25年度には約54兆円に達する見込みです。本区に於いても医療費の抑制と共に適正化への取り組みが今後大切になってくると思われます。昨年、医療費適正化への取り組みを行っている広島県呉市へ会派で視察に行って参りました。

 人口約24万人の呉市は、65歳以上の人口比率が約31%に上り、同じ規模の都市において高齢化率が全国1位だそうです。かつて“東洋最大の軍港都市”と知られた街も、今では典型的な地方都市として高齢化に悩んでいました。

 当然、医療費も膨れ上がり、2008年には、1人当たりの年間医療費は約60万円にまで上がり全国平均より4割も高くなったそうです。

「このままでは自治体の経営が成り立たず、財政再建団体になってしまう」と危機感を募らせた市は、医療費適正化へ本格的に乗り出しました。

 そこで、呉市が着手したのは、国民健康保険加入者のレセプトをデータベース化にしました。そして患者が処方された医薬品や診療内容を把握し、独自に分析を行いました。更に医療費削減に効果があるとされる患者を対象に、継続服用している先発医薬品を安価な後発医薬品(ジェネリック医薬品)に切り替えた場合の負担減額を通知しました。

 ジェネリック医薬品は、後発医薬品と言われていますが安いだけでなく、先発医薬品と成分や効能は全く同じ薬です。

 その結果、対象者の7割がジェネリック医薬品に切り替えており、薬剤費の削減額は昨年の3月までに累計で5億円を超えるまでになったそうです。又、レセプトの活用は、ジェネリック医薬品の利用促進だけでなく、保健師や看護師による「訪問指導」により、医療機関での過度の受診を抑制することにも効果を発揮していました。

 訪問指導の対象は、

(1)月に15回以上の受診をしている

(2)同じ病気で月に3つ以上の医療機関で受診をしている

(3)併用禁止の薬を服用している可能性がある、

などに該当する方です。訪問指導の成果が顕著に現れていました。

 こういったレセプトの活用と訪問指導の取り組みをすれば、医療費の抑制とともに、区民の健康促進につながっていくと考えます。本区の取り組みについて伺います。
又、仮にジェネリック医薬品に変えた場合、どのくらいの抑制になるのか、試算はされているでしょうか。お伺いいたします。

 国でも、ジェネリック医薬品の利用促進を平成30年までに60%まで引き上げることを目標に掲げています。本区は現在20%と聞いております。本区の認識と現状の取り組みと課題について伺います。

 また、レセプト点検については、資格の確認や複合・頻回受信の確認なども更に強化する必要がありますが、その点についてもお伺いいたします。


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touben 次に、医療費に関するいくつかのご質問にお答えします。

 まず、レセプトの活用と訪問指導については、レセプト点検等により、重複・頻回受診が判明した場合には、文書による通知を行うとともに、担当職員に保健師が同行して訪問指導を実施しております。

 なお、レセプト点検については、平成25年1月から緊急雇用創出事業を活用することにより、今まで以上に点検を強化し、一定の効果を引き上げてまいりました。

 引き続き医療費の適正化に取り組んでまいります。

 次に、ジェネリック医薬品についてですが、医療費の抑制を図るには、ジェネリック医薬品の利用推進が重要な要素の一つであると認識しております。

 本区におけるジェネリック医薬品の利用状況は、25年11月の診療分で22.0%となっており、国の目標値60%と大きく開きがあることから、今月下旬にジェネリック医薬品差額通知を送付するとともに、国保加入全世帯へ配布する国保便利帳にジェネリック希望カードをとじ込むなど、新たな取り組みによる利用促進を図ってまいります。

 なお、全ての国保加入者がジェネリック医薬品に切り替えた場合の医療費抑制の試算は行っておりません。

 

 

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